ピルスナービールのオススメ銘柄10選!定番だからこそ奥深いビアスタイル

ピルスナービールのオススメ銘柄10選!定番だからこそ奥深いビアスタイル

こんにちは!
ホップの新芽を天ぷらにして食べたらめちゃウマで感動したCRAFT BEER TIMES編集部の熊倉です。

突然ですが、あなたは「ピルスナー」という種類のビールをご存知ですか?

ピルスナーがどんなビールかというと、おそらく日本人の多くの方がビールに抱いているイメージそのものと表現して間違いないでしょう。

黄金色に輝く液体・純白の泡・爽快な喉ごし…
私たち日本人が日常的に飲んでいるようなビールこそが、ピルスナーというスタイルのビールなのです。

ピルスナーは代り映えのないビールだという認識を持っている方もいるかもしれませんが、実は突き詰めるとかなり奥の深いビールです。

そして、いつも飲んでいるビールだからこそ銘柄ごとの違いに気づきやすいという側面も持っています。

いろいろな種類のピルスナーを知りたい、違いのわかるビール党になりたいという方はぜひ最後までご覧ください!

ピルスナーってどんなビール?

ピルスナーは19世紀にチェコで発祥した世界で最も飲まれているビールのスタイルです。

黄金色の液体と純白の泡、炭酸の効いた切れ味抜群の飲み心地があり、どんな食事とも相性が良い万能な味わいがあります。

私たち日本人がいつも居酒屋やレストランで頼んでいる「とりあえずビール」の正体は、実はこのピルスナーというタイプのビールなのです。

キリンの一番搾りやアサヒスーパードライなどはもちろん、海外ブランドのハイネケンやカールスバーグなどの銘柄もこのピルスナーに該当します。

ピルスナーの歴史や種類などの基本知識については下記の記事で詳しく解説していますので、こちらもチェックしてみてください。

ピルスナーは実は奥深い!

世界で消費されているビールの約7割はこのピルスナーであり、世間一般的なビールの認識=ピルスナーと表現しても過言ではないでしょう。
ピルスナーは私たちの生活に最も身近な親しみのあるビールとも言えます。

そんなピルスナーですが、ことクラフトビールの世界においてはその存在感が少し薄いように感じられます。

現在クラフトビールが世界的に流行している理由は、普段飲んでいるビールとは異なる香りや味わいを楽しめるところにポイントがあるかと思います。

例えば…
「ホップのガツンと濃厚な苦味とボリューム感」
「フルーティーで滑らかな口当たり」
「コーヒーのような香ばしい香り」

このように、原材料や製法によって生まれる様々な個性がクラフトビールでは大いに楽しまれているのです。

そもそもアメリカで始まったクラフトビールのムーブメントは、大手企業の生産する画一化されたピルスナービールに嫌気をさした人々が自家醸造を始めたことがきっかけにあります。

ピルスナーは飲みやすい味わいが特徴であるため、はっきりとわかるような強烈な個性があるとは言い難いでしょう。
そのためクラフトビールに飲み慣れた人にとって、ピルスナーはどれも味わいが変わらないビールだと認識を持つことは自然な流れであると言えます。

しかし、その落ち着きのある味わいのピルスナーの中にも銘柄ごとに確かな違いが存在します。

ビールの基本とも言えるニュートラルな味わいのピルスナーは、製造元の個性やビールに対する考え方がその品質に反映されると捉えることもできるでしょう。

ですので、ピルスナーはクラフトビールを飲み慣れていない初心者にはもちろん、ひと通りのクラフトビールを飲んでビールに詳しくなった方こそにオススメなビアスタイルでもあります。

ピルスナーの楽しみ方

ピルスナーは奥深いという話をしましたが、そうは言っても他のビアスタイルと比べてしまうと、やはり個性は控えめです。

ということで、ここでピルスナーを飲んで違いを楽しむためのポイントを3つご紹介したいと思います。

1. キレ味の良さを楽しむ

すっきりとしたキレのいい味わいはピルスナーの最も大きな魅力だと言えるでしょう。
このキレ味が生む爽やかな飲みやすさがあるからこそ、ピルスナーは世界中へ広がっていきました。

ところで「キレ味」とは何を示しているかご存知でしょうか?
なんとなくイメージは分かると思いますが、具体的には後味の引きの良さのことを指しています。

しっかりとした麦の甘みや風味があったとしても、それが後味からスッと引いていくのであればそのビールはキレ味が良いと言えます。

キレ味の良いビールはしばしば「ドライ」と表現されることもあります。

反対に風味や味わいが口の中に残るようなビールはキレ味が良くないと言えます。(好ましい風味が後に残る場合は「余韻の長いビール」とポジティブに表現します)

ピルスナーはすっきりした味わいが特徴ですので、ピルスナーを飲む際はぜひ後味の引きの良さを感じてみてください。

2. 麦とホップの風味を楽しむ

ピルスナーにはIPAやヴァイツェンのようなハッとするような強い香りはありませんが、それでも確かに麦やホップの風味は存在します。

ピルスナーの場合グラスから立ち上がる香りは穏やかかもしれませんが、口にビールを含むことで温度が変化し、鼻から抜ける香りを感じることができます。

いつもはグビっと飲み干してしまうピルスナーですが、モルトのふくよかな風味やホップの爽やかな香りを感じながらゆっくりと飲むとまた違った美味しさが楽しめるはずです。

ピルスナーの風味を楽しみたいときは、グビグビ飲むのではなく少量を口の中に含んで鼻から抜ける香りに意識を向けてみましょう。

3. 派生スタイルごとの違いを楽しむ

ピルスナーはチェコで発祥したビールですが、世界中に広まったことで様々な派生スタイルが誕生しました。

例えばチェコのピルゼンで生まれた元祖ピルスナーは「ボヘミアン・ピルスナー」と呼ばれ、ふくよかなモルトの風味が特徴です。

そしてピルスナーはその発祥にも大きく関わったお隣の国・ドイツにも伝わり、「ジャーマン・ピルスナー」が誕生します。

ジャーマン・ピルスナーは日本の大手メーカーのビールのお手本であり、黄金色の淡い外観とドライな味わいが特徴です。

さらにジャーマン・ピルスナーはドイツの各地域にて変化を遂げています。
南部のバイエルン地方には「へレス」と呼ばれるより淡色でモルトの風味豊かなスタイルが、そして西部の都市ドルトムントにはモルトとホップのバランスをとったやや濃色の「ドルトムンダー」というスタイルが誕生しています。

また、アメリカではピルスナーをより飲みやすくした「アメリカン・ライトラガー」が大衆向けのビールとして流行しました。アメリカン・ライトラガーは原材料に米を使うことで、より軽口でグビグビと飲めるような爽快な仕上がりになっています。

このように、ピルスナーとひと口に言ってもスタイルはその中で更に細分化されていますので、自分が飲んでるピルスナーはどのタイプなのか違いを楽しむことができます。

編集部が厳選!おすすめのピルスナー10選

それでは最後に編集部おすすめのピルスナービールをご紹介していきます。

ピルスナーは飲み比べてこそ違いがよくわかりますので、いろいろな種類をぜひ試してみてください。

1. 富士桜高原麦酒「ピルス」

豊かなモルトの風味と切れ味が楽しめるジャーマン・ピルスナーです。
しっかりとしたモルトの厚みが感じれますが後味の引きは抜群で、ホップのフローラルな香りが上品さを醸し出します。

2. 田沢湖ビール「ピルスナー」

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爽快さと味の深みを兼ね備えたドルトムンダーです。
ドイツビールの製法を遵守したモルトの風味とホップの苦味が程よく効いた仕上がりで、世界的なビール品評会で数々の受賞歴を誇っています。

3. 箕面ビール「ピルスナー」

落ち着いた優しい味わいが楽しめるボヘミアン・ピルスナーです。
全体として穏やかな風味があり、低温長期熟成による爽やかな喉ごしはどんな料理とも相性バッチリです。

4. ベアードビール「修善寺ヘリテッジヘレス」

モルトの風味が際立った厚みのあるヘレスです。
リッチな麦の風味をたっぷりと感じますが、スムースな飲み心地とクリーンな後味も兼ね備えています。

5. ハーヴェストムーン「ピルスナー」

モルトの繊細な風味が感じられるボヘミアン・ピルスナーです。
白い花やハーブを思わせるような上品な香りと苦味、そしてピルスナーらしいキレのある後味を楽しむことができます。

6. あわぢビール「ピルスナー」

インターナショナルビアカップで金賞受賞をした実力派のピルスナーです。
淡路島の自然音をビールに聞かせて熟成する「アイランド製法」により、クセのないすっきりとしたナチュラルな味わいに仕上がっています。

7. スワンレイクビール「越乃米こしひかり仕込みビール」

軽やかでゴクゴク飲みたくなるアメリカン・ライトラガーです。
新潟県産米を原材料に使っており、軽やかな麦の風味と引っかかりのない喉ごしが次のもう一杯を誘います。

8. Y.MARKET BREWING「ピルスナー」

ワイマーケット ピルスナー [370ml] [ワイマーケットブルーイング] [愛知]

豊かな麦とホップの風味を感じるジャーマン・ピルスナーです。
チェコ産のザーツホップとドイツ産の麦芽が原材料に使用されており、ふくよかな飲み心地と上品なホップのアロマを楽しむことができます。

9. ベアレン醸造「クラシック」

コクと飲みやすさを両立したドルトムンダーです。
モルトの風味とホップの苦味が程よく効いているので、飲みやすさの中にも確かなボリュームを感じることができます。

10. ピルスナー・ウルケル

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これを飲まなきゃピルスナーは語れない!?チェコ生まれ本家本元の元祖ピルスナーです。
リッチなモルトの風味やホップの苦味がしっかり感じられ、後味にはそれらがスッと消えていく軽快さは飲むものを虜にします。

まとめ

今回は普段私たちが何気なく飲んでいるビールであるピルスナーに注目しピックアップさせていただきました。

ピルスナーはいつも飲んでいるビールであるからこそ、少し意識をするだけで違いがわかりやすくなるビールです。

「俺はスーパードライしか飲まない!」
「なんだかんだキリン一番搾りをいつも手に取ってしまう」
「サッポロ黒ラベルしか勝たん」

このように自分なりのこだわりを持っている方もいらっしゃるでしょう。
そんな方もたまには他のピルスナービールを飲んで、いつも飲んでいるビールとの違いを楽しんでみてはいかがでしょうか?

麦やホップの風味などの微かな違いがわかれば、意外とこのビールも悪くないとか、いつも飲んでいるビールの美味しさや特徴を再認識できるかと思いますよ!

それではまた!

熊倉
この記事を書いた人
熊倉
1993年生まれ、酒屋勤務、新潟市在住。いろいろお酒を飲むけどいつもビールに戻ってくる。セッションIPAを水筒に入れて持ち歩きたい。大衆酒場が好き。
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